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赤岳(2899m)の北峰から西壁側に落ちる主稜は、チムニーとフェース、岩稜と雪稜など、
さまざまな技術を楽しめる冬期登攀の入門ルートです。

”山と渓谷” 日本のアルパイン・ルート50選 S八ヶ岳・赤岳主稜より
山の会に執筆した報告書はこちら
コースタイム(参考)
(2006.1.1)  赤岳鉱泉・・・行者小屋・・・取付・・・(赤岳主稜)・・・赤岳山頂小屋
                   7:20           8:00~8:20       9:19                    14:06~14:30
AM6:00 から朝食、
早めに準備をし出発に備えましょう。
赤岳鉱泉を 7:20 出発

(私の)サブザックには、
救急用品・登攀用具・テルモス(水筒)・行動食
非常食・眼鏡予備・予備手袋など

(参考ですが)赤岳鉱泉では
テルモスに入れるお湯は100円、お茶200円です。
・・・・・赤岳鉱泉から約40分

行者小屋で登攀用具を着けます。
(私は赤岳鉱泉でハーネスだけ着けていきました。)

登攀用具として準備したものは、
カラビナ・シュリング・エイト環・ATCなど
赤岳はもろい岩が多く、ヘルメットは必需品です。

その他、ザイル(11o×50m)・ツェルトなど
・・・・・赤岳鉱泉から約2時間

文三郎道の途中、
取り付きのチョックストーンが見えます。

写真をクリックすると拡大されます。
(大きさ 1280×960、サイズ 295KB)
注)赤線が今回の赤岳主稜の登攀ルートですが、
正確でないかも知れません、
あくまでも参考程度にしてください。
ご協力 T.A さん
第1ピッチ
チョックストーン基部にハーケンあり

チョックストーン:
チムニーやクラックなどの
岩の割れ目に挟まっている石(岩)

写真提供 T.A さん
チョックストーンの下をくぐり凹角を登る。
第1ピッチの支点にしたピナクル(尖った岩)
ザイルは使わず、
斜面を右上に少し上ると第2ピッチの基部
第2ピッチ
大岩に長テープを巻いて確保、
凸角を右から回りこみ、ザレ場を登る。
第3ピッチ
凸角を左から回りこむ。
岩の割れ目にザイルが引っ掛かり四苦八苦
支点はピナクル
いつも後ろを振り返ると、
正面に阿弥陀岳(2805m)が輝いていた!
写真提供 T.A さん
第4ピッチ
第5ピッチ
凸角の基部にハーケンあり
第6ピッチ
ザレた斜面(雪面に軽く手をつく程度の)では、
ノーザイルで登攀
第7ピッチの確保用の支点
第7ピッチは赤岳主稜の核心部。
垂壁の途中にハーケン2箇所あり、
最後は狭いチムニーになっている。

第8ピッチ
第9ピッチ
ザレた斜面(雪面に軽く手をつく程度の)を、
プルージックで登攀。
凹角をプルージックで登攀
第9ピッチの支点に使用したピナクル
ここでザイルを回収し、
ミックス状の斜面を数十m登ると、稜線上の登山道に出ます。
赤岳山頂小屋は目の前です。
・・・・・取り付きから約4時間50分


赤岳山頂小屋傍の天望テラスより、
後方は横岳(2825m)
最後に・・・
最近では、インターネットのHP等で、事前に情報収集が出来るので、
可能な限り調べて、イメージトレーニングしておくと良いでしょう。
稜線では、ときおり猛烈な風が吹くので、歩行中は飛ばされないように十分注意して歩こう。
また、手袋等も飛ばされないように工夫しておきましょう。
私は、オーバー・インナー共に予備を持参しました。

所々、ザレた斜面(雪面に軽く手をつく程度の)では、プルージック又はノーザイルで登攀しました。
ザイルで8の字結びして確保した方がより安全ですが、
時間・天候・技量等ケースバイケースで対応しましょう。
今回、我々のピッチの区切り方では、9ピッチぐらいではなかったでしょうか。
4人で1本のザイル(11mm50m)を使用したので、
少し登攀に時間がかかっています。

また、赤岳主稜には、当日、我々を含めて4パーティーが入っていました。

々が登攀を開始して直ぐ、二人組のパーティーが追ってきていました。
トップを登ってきた方は、
ダブルロープで両手にアイスアックスを持ち、なぜか終始ボヤいていました。
が、これが緊張感を和らげる事にもなり、かなりの経験者のように見受けられました


冬山経験の少ない私ですが、
素晴らしい天候と、信頼できる仲間に恵まれ、
最高に楽しい山行でした。大満足!

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