back | |
八ヶ岳連峰登山報告書 | |
(防府山の会12月例会) 2006,1,5 | |
○日程 2005年12月30日(金)〜2006年1月2日(月)○山行形態 赤岳鉱泉をベース(小屋泊まり)にして赤岳や中山尾根の登山○交通機関 マイカー○参加者 T.F(CL)、K.N(SL)、T.A(会計・写真)、N.U(記録・写真)○アプローチ 〈行き 12/30〉 事務所---山口南IC---小谷SA---三木SA---虎渓山PA---諏訪湖SA---諏訪南IC---太陽館 〈帰り 1/2〉 太陽館--諏訪南IC--内津峠PA--桂川PA--福石PA---小谷SA---富海PA---防府東IC---事務所 ○コース 12/31 太陽館・・・・・・・・美濃戸山荘・・・・・・・・発電小屋・・・・・・・赤岳鉱泉(泊) 1/1 赤岳鉱泉・・・行者小屋・・・取付・・・(赤岳主稜)・・・赤岳山頂小屋・・(地蔵尾根)・・行者小屋・・赤岳鉱泉(泊) (1/2 中山尾根⇒天候悪化により中止、宿泊予定の太陽館はキャンセル) ○共同装備 ザイル(T.F)、コンロ(T.A)、ガスボンベ(T.A)、救急薬(U.N)、コッヘル(T.A)、携帯電話(K.N) |
|
○山行記録 | |
12/31(土)晴れ 太陽館〜美濃戸山荘〜発電小屋〜赤岳鉱泉まで、約3時間半の緩やかな登り。キュッキュッと雪を鳴らしながら、静かな樹林帯を歩くのも冬山の魅力。赤岳鉱泉に14:24到着、贅沢な個室を確保し、夕食はローストビーフが美味しい。夕食後は恒例のビンゴゲームに大盛り上がりだった。が、我々四人は参加賞だけ・・・残〜念 1/1(日)快晴 |
|
○提案 | |
今回のルートでは、トップで登っていくリーダーの姿が途中から見えない、あるいは、風の音で声が聞き取れないといった状況が何度かあり、その場合の意思の伝達方法をどうするか、予め決めておいた方が、よりスムースに登攀出来たと思われます。今回は幸いにも天候に恵まれ、(私が)多少もたついても問題はありませんでしたが、強風雪等で一刻を争う場合など、大切な事かと思います。また、長ピッチ時の1本ザイルを使用して多人数(今回は4人のパーティー)での、安全でスムースな登攀方法など。陶ヶ岳でのトレーニングに於いても、これらの事を踏まえて、今後のトレーニングメニューに盛り込み、またご指導いただけたら嬉しい限りです。 | |
○個人的な感想 | |
スリルと感動に満ちた赤岳主稜、とても良い経験をさせていただきました。岩登り自体はそんなに難しい箇所はなく(トップは別)、心配していた天候にも恵まれ、高度感も十分あり、最高に楽しむ事が出来ました。今までの山行(重荷と長時間歩行等)に比べれば、快適(天候に大きく左右)と言っていいくらいの山行でした。ただ、オーバー手袋をして、ザイルや装備の操作には思った以上にモタつき、今後に課題を残しました。 | |
○最後に | |
最近では、インターネットのHP等で、事前に情報収集が出来るので、可能な限り調べて、イメージトレーニングしておくと良いでしょう。稜線では、ときおり猛烈な風が吹くので、歩行中は飛ばされないように十分注意して歩こう。また、手袋等も飛ばされないように工夫しておきましょう。私は、オーバー・インナー共に予備を持参しました。所々、ザレた斜面(雪面に軽く手をつく程度の)では、プルージック又はノーザイルで登攀しました。ザイルで8の字結びして確保した方がより安全ですが、時間・天候・技量等ケースバイケースで対応しましょう。Fリーダーは、赤岳主稜尾根を登攀中は、オーバー手袋は外してインナーだけで、終始我々をリード、ザイルをたぐる腕も疲労困憊、指先も凍傷寸前だったようです。同行していただいたAさんNさんと共にほんとうにお疲れ様でした。信頼出来る仲間に恵まれた事に大感謝です、ありがとうございました。2日に予定していた中山尾根は、天候悪化により中止となりましたが、更なる精進をして次の機会にチャレンジしましょう。尚、未解説のピッチの詳細な報告は、紙面の都合により割愛させていただきました。我々のピッチの区切り方では、9ピッチぐらいではなかったでしょうか。また、赤岳主稜には、当日、我々を含めて4パーティーが入っていました。我々が登攀を開始して直ぐ、二人組のパーティーが追ってきていました。トップを登ってきた方は、ダブルロープで両手にアイスアックスを持ち、なぜか終始ボヤいていました、が、これが緊張感を和らげる事にもなり、かなりの経験者のようにも見受けられました。 | |
○参考文献 | |
山と渓谷”日本のアルパイン・ルート50選S八ヶ岳赤岳主稜”、その他先達のHPより |
|
○用語の説明(参考) | |
アイスアックス | 氷壁登攀用の小型のピッケル、柄の部分が湾曲している。 |
インナー | 二重靴(高所用の登山靴)の内側の靴。ここでは二重の手袋の内側の薄手のもの。 |
カラビナ | バネ式(ねじ込み式)の開閉部がある金属製の輪。 |
クイックドロー | 2個のカラビナを短い (テープ、帯)でつないだもの。ヌンチャクとも言われる。 |
クラック | 割れ目。体の入らない狭い岩の裂けめ。拳、肘がはいるくらいのもの。 |
ザレ | 山腹の崖崩れ場所。「がれ」よりも岩塊が小さいものをいう。 |
スリング | テープやロープを短く切ってループ(輪)にしたもの。 |
セルフビレー | 自分のハーネス(安全ベルト)を確保点につなぐなどして転落を防止する措置をとること。 |
チムニー | 煙突状の岩の裂け目で、人体の入る大きさのもの。 |
チョックストーン | チムニーやクラックなどの岩の割れ目に挟まっている石。 |
テラス | 岩壁の途中にある、2〜3人が休めるくらいの広さの平らな場所。 |
登攀(とうはん) | 険しい山や岩場を手足を使ってよじ登ること。岩や氷雪をよじ登ること。 |
トラバース | 横断、岩壁や氷壁で、横(水平)方向に登る(移動する)こと。 |
トレース | 踏み跡をたどること。先に行った人を追跡すること。 |
8の字結び | 結び目が数字の8の字の形になるロープの結び方。 |
ハーケン | ロッククライミングで、確保支点を作るために、岩の割れ目に打ち込む鉄くさび。 |
ハーネス | クライミングで、安全確保のために使うベルト。 |
ピクナル(ピナクル) | 岩稜や岩壁の上に突き出した小さい突起。確保支点などに使える。 |
ピッチ | クライミングでは、ひとつの確保点から次の確保点まで。ロープ1本分の長さで登る距離を1ピッチという。 |
ビレイ | 確保、墜落を防ぐために、ロープなどを使って安全手段を講じること。 |
ビレイポイント | 確保支点。確保する場所(ピッチの切れ目) |
プルージック | ザイルに補助綱を結び付ける結び方のひとつ。 |
ミックス | 石と雪の混合状態 |
ルンゼ | 氷や雪で侵食された急峻な岩溝、岩ひだ。 |
補)用語の説明で間違い等がありましたら、管理人までご一報いただけると幸せます。 | |
back |