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          穂高連峰登山 山行報告書
                    (防府山の会8月例会)          2005817

◇日 程   2005年 8月11日()〜8月15日()
◇山行形態  上高地から涸沢へ、穂高岳山荘から奥穂高岳を往復し、
              涸沢岳を経て北穂高岳へ、さらに大キレットを通過して南岳に至る山小屋泊縦走登山

◇交通機関  マイカー
 費   約5万円
◇参加者   5名
コース
     8/12  上高地………明神………徳沢園………横尾………本谷橋………涸沢ヒュッテ()
       7:30    8:25    9:30    10:45^11:40   12:40    14:35

     8/13 涸沢ヒュッテ……涸沢小屋……穂高岳山荘……奥穂高岳……涸沢岳……北穂高小屋()
     6:25      6:40     8:53^9:00     10:00^10:50    13:09    15:3

     8/14 北穂高……A沢コル……南岳小屋……南岳……天狗原……槍沢ロッジ……徳沢園()
     6:45  8:00^8:10  10:15^10:40  10:53 11:10^11:20 14:43^14:55    17:15

  8/15 徳沢園………明神………河童橋………上高地バスターミナル………平湯
     7:03     7:53    8:44      9:00       9:30

◇山行記録
  812() 雨
前日に、防府山の会事務所(駐車場)を19:20に出発し、山陽自動車道〜名神高速道路〜東海北陸自動車道を経て、岐阜県平湯温泉に6:00到着、6:25発の低公害バス(往復1800)で、安房トンネルを抜けると僅か30分で長野県上高地。生憎の雨で、河童橋からの素晴らしい眺めは全く無し・・・。(新村橋からのパノラマコースは中止し)傘を差して、水溜りの遊歩道を明神〜徳沢園〜横尾へと歩く。横尾で昼食休憩をし、雨具を着用して、涸沢までの登り約3時間で涸沢ヒュッテ(2300m)到着。涼しいを通り越して少し寒い、入り口にストーブあり、トイレ(チップ制)は清潔! 乾燥室は満杯!

  813() 曇り時々小雨
6:25雨具をすぐ出せるようにして涸沢ヒュッテを発ち涸沢小屋経由でザイテングラートに取り付く。特別危険な箇所は無いが、慎重に歩き、穂高岳山荘に8:53到着。必要なものだけをサブザックに移し、奥穂高岳(3190m)への急斜面(クサリ・ハシゴあり)を登る、奥穂高岳10:00到着、視界全く無し・・・、明日のトレーニングの意味もあり、ジャンダルムまで行くことになった。ジャンダルム手前の馬の背上部でガスが雨になり、これ以上は危険との判断で引き返す。穂高岳山荘への急斜面の下りは渋滞、ここは慎重に下り、穂高岳山荘で昼食後、涸沢岳(3110m)を経由して北穂高岳(3106m)に向かう。この縦走路は、クサリ・ハシゴ・浮石・落石も多く、一般ルートとは言え、かなりの難ルート。涸沢岳を過ぎたあたりで長野県警山岳警備隊(若い女性含む3)に会い、貴重な情報と励ましの声をかけてもらった。その後、何度も上り下りを繰り返して、疲れも出てきた頃、ようやく南峰(3106m)を回り込み、北穂沢のルートに合流すると北穂はもう近い。松涛のコルを過ぎると、目の前が北峰(山頂広い)だ。15:27山頂で集合写真を撮り、石段を数歩降りると、今日の宿北穂高小屋に到着。泊り客が多いのだろう、4人の寝具を6人で寝る。一時満天の星空だったようだが、未明からは雨。

  814() ガス後晴れ午後曇り
未明から聞こえていた雨音、どうやら雨は止んだが、ガスで視界は殆どなし。藤井Lの最終判断で予定どおり大切戸(キレット)を通過して、南岳(3033m)を目指すことになった。北穂高小屋の狭いテラスの前から、いきなり急斜面の下り、途中、クサリ・ハシゴがあり、睡眠不足で体の動きは悪いが慎重に下る。急斜面を下る頃から、ガスは消え朝日が差し始めると、天候も急激に回復し、視界が急に広がってきた。すぐ眼下に見える多くの険しい岩場や長谷川ピーク、その先の南岳(3032m)へと続くなだらかな尾根にも、たくさんの登山者がはっきりと見える。さらにその先、南岳へ登る岩場や、岩場に取り付くための2つのハシゴにもたくさんの登山者。左後ろを振り返れば、北穂高岳の垂直な岸壁(滝谷)が恐ろしい、その垂壁の頭に乗っかるように建っているのが北穂高小屋だ、何とも恐ろしい場所に建てたものだ。足元に太いクサリの掛かった急斜面を降りると、斜めの岩壁に水平に張られたクサリを持って、トラバースする。 (飛騨泣きと呼ばれる)飛騨側に回り込んで(落ち込んで)少しトラバース、高度感はあるが足場もしっかりあり、不安感はない。南岳からの対向者が多く、安全が確保出来る場所で、お互い譲りあってすれ違う。長谷川ピーク手前の最低コルがA沢コル、ここでザックを降ろし、小休憩、一息つけるところだ。他のパーティも10人くらい休憩中。休憩後、集中力を新たにして長谷川ピークに取り付く、途中、ナイフリッジの稜線を、右側(信州側)から左(飛騨側)に乗っ越す。長谷川ピークの最高点が2841mと地図にある、ピークを下ると、その先は、緩やかな起伏の稜線。ここまで来ると、どうやら難所は無事に通過出来たようだ。南岳直下岩場のハシゴまで、気持ちの良い稜線を快適に歩く、爽やかな風が心地いい。途中、小学校4年生の子供さんを連れた登山者(お父さん)に出会った、昨日、涸沢〜北穂の縦走中にも、男の子の腰にザイルを結んでいた親子連れに出会った。・・・すごい!。南岳直下岩場のハシゴからの登りは、多少疲れてはいたものの快適な岩登りの連続。右田ヶ岳や陶ヶ岳でのトレーニングがとても役に立った。南岳小屋で乾杯をし、歩いて10分、南岳(3033)山頂で記念撮影。快適な稜線を歩き、中岳との分岐点から横尾尾根を下る、美しい三角錐の槍ヶ岳(3180)が、ときおりガスの中から現れる。途中、逆さ槍ヶ岳が池に写る天狗池に寄る、さざ波があり、写真の方はいまひとつだが、ここから見る槍ヶ岳もまた素晴らしい。天狗原〜槍沢ロッジ〜横尾〜さらに徳沢園まで足を伸ばした事により、(私は始めて)とても落ち着いた雰囲気の良い徳沢園(氷壁の宿、風呂完備)に泊まれた事が、また、今回の山行がより思い出の残る山行となった。

  815() 曇り後雨
結局、帰りも河童橋からの素晴らしい展望は無く、平湯温泉行きのバスに乗ることになった。ただ、平湯温泉自然文化センター3階の天然温泉露天風呂が、広くて設備も良く、旅の疲れを取る事が出来た。また、途中の渋滞(京都付近)も思ったより少なく、予定どおり防府着、交代の運転お疲れ様でした。

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