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2005年5月1日(日) 曇りのち雨 |
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注) 通過タイムは体力や装備の重さによっても変わります、参考程度にしてください。 | |
平湯温泉(岐阜県)にほぼ定刻に到着し、低公害バスで安房トンネルを抜けると、 僅か30分で上高地バスターミナル(長野県)に到着。 軽く朝食とトイレを済ませ、登山計画書を提出します。 荷物は重いが、まずは河童橋へ。 |
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曇り空のため、 河童橋から見る久しぶりの穂高は、 少し霞んでいたが、 それでも何度見ても素晴らしい。 |
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今日は涸沢でのテント泊のため早々に、 明神〜徳沢〜横尾へと、 雪をまとった明神岳(2931m)と前穂高岳(3090m)の移り変わりと、 陽春の梓川を堪能しながら、多くの登山者や観光客に混じって歩きます。 ・ ・ ・ |
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ハルニレの巨木が点在する明るい草原は、明治初期「上高地牧場」と呼ばれ、昭和初期まで放牧がおこなわれていました。入牧の牛馬数は、多い年は四百頭にも及び、まだ雪のある徳本峠を幾日もかけて越えてきたそうです。現在はキャンプ場として利用され、北アルプスの登山基地として賑わっています。また、眺望がよく、梓川を前に望んで小説「氷壁」の舞台となった前穂高岳東壁、奥又白等急峻な山々、河原に出れば、蝶ヶ岳の姿も見れます。 −環境庁・長野県の案内板より− |
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玄関を入ると、 クラシック調でとても雰囲気のあるフロアーが 素敵な徳沢園。 夏に来た時は 甘酸っぱいりんごを売っていましたが、 今の時期は無いようです。残〜念 |
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徳沢を過ぎた辺りから、 梓川の河原に出来ている道(残雪が無く歩きやすいが暑い)を歩き、 ほどなくして横尾に着く。 これからの登りに備えて小休憩。 |
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横尾山荘特製のラーメン(800円) |
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ここで忘れずにスパッツを着けましょう。 ザックの奥に入れてあると出すのが大変。 |
横尾大橋前にて |
(11:20)横尾大橋(吊り橋のため結構揺れます)を渡り、ここから涸沢まで(約3時間の予定) 本格的な登りが続きます。 |
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横尾谷の樹林帯の中をしばらく歩き、 巨大な屏風岩を左に見える所で、 最初の小休憩。 |
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屏風岩の基部、 横尾谷をスキーで下っている人を数人見かけました。 そう言えば、 行きも帰りもスキーの板を背中に担いでいる方を 随分見かけました。 涸沢は春スキーのメッカでもあるのですね。 |
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本谷橋(今の時期は基礎のみ)を過ぎ、 一歩一歩涸沢の雪渓をつめていきます。 |
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途中何度か休憩し、 ようやく涸沢ヒュッテの屋根の一部が 見えてきても、 それからがえんえんと遠い・・・ 重い荷物がとにかく堪えます。 |
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生憎の曇り空に小雨がポツリポツリ・・・ | |
ヘトヘトになってようやく辿り着いた涸沢ヒュッテで、 テント設営のための受付(500円/1人1泊)をし、適当な場所で雪ならしを始めたが、 この頃から雨が降り始め、 慌ただしくザックをテント内に入れた頃には本降りになっていた。 寒いのでランタンを灯し、Mさん持参の焼酎をお湯割りにし、 夕食のフリーズドライ食品と熱いスープで、ようやく一息入れ、 明日の天候の回復を祈りつつ、激しく叩く雨音を聞きながら眠りについた。 ・ ・ ・ 《あ〜失敗》 テントシート(テントの中敷き)をザックの中にしまいこんでいた管理人、 ザックの中身を出さないとテントシートが出せませんでした・・・ |
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2005年5月2日(月) 曇りのち晴れ 休養 涸沢(テント泊) |
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早朝から、穂高の峰は上部にガスがかかり、 私は左足が痛くてとても奥穂高に登る自信が無く、 Fさんも左足が痛いと言う事で、今日1日休養に当てる事になった。 残念だったが(そのせいで)、1日中飲んだり食ったりしながら、 午後から晴れてきた雄大で美しい穂高の峰を眺め、 北穂沢や白出しのコルへのあずき沢(夏にはただのガレ場)を登っていく ゴマ粒のような登山者を眺めては、写真を撮ったり、散策したりと、久しぶりにのんびりと、 何とも贅沢な至福のひと時を過ごす。 |
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涸沢ヒュッテ全景 | |
涸沢ヒュッテの屋外売店 缶ビール(350ml)・・・500円 おでん他いろいろ たまご(150円) じゃがいも(150円) ごぼう巻き(150円) だいこん(100円) こんにゃく(100円) ちくわ(100円) |
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テン場の奥に見えるのは涸沢小屋 | |
Mさん | |
私? | |
午後から天候が回復しつつも相変わらず 飲んだり食ったり・・・ |
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左から Fさん、Mさん、そして私 | |
涸沢ヒュッテ特設展望台 穂高の美しい峰々が一望できます。 |
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素晴らしい展望を満喫しながら 飲んだり、食ったり・・・あ〜ぁ幸せ! |
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ご利用されるお客様へ この度、涸沢ヒュッテトイレが新たに立て直されました。このトイレの便槽は、カートリッジ式で上高地までヘリで空輸し、下界で洗浄処理しています。新トイレの維持管理・清掃代として100円を入れてください。ご協力のほど、宜しくおねがいします。 −料金箱の上に書かれたメッセージより− |
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(驚いたこと) 何処の山小屋さんのトイレも チップ制になってて大変綺麗です。 あと何年かしたら、 梓川の水も飲めるようになるかも・・・ |
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う〜ん いいねぇ・・・ | |
涸沢小屋に移動します・・・ |
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↑ 涸沢小屋パノラマデッキにて→ ↓ |
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ここでも カンパ〜イ ! | |
このデッキから眺める 前穂高岳の北尾根の素晴らしさと、 小屋の奥見上げるほど 目の前に迫って見える奥穂高岳のど迫力は必見! |
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どうやら明日は天気がいいらしい 北穂高岳への登頂に備えてお休みなさ〜い ・ ・ ・ |
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2005年5月3日(火) 抜けるような青空! 涸沢……北穂高岳……涸沢小屋………涸沢ヒュッテ………横尾………徳沢(テント泊) |
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早朝から雲ひとつ無い快晴、モルゲンロート(朝焼け)に染まる岩稜の峰、 真っ青な空に白く輝く残雪と黒い岩肌のコントラストが何とも素晴らしい。 早々と北穂高岳(3106m)や白出のコルに向かう登山者が小さく見える。 我々も(6:00)北穂高岳に向けてテントを後にする。 涸沢小屋の傍で長野県警の山岳パトロールの若い方が3人、 北穂沢で事故があったので十分気をつけてと声をかけて下さった。 サブザック(カメラ、水筒、救急用具、行動食くらい)は軽い、 北穂沢に取り付くと、 多少くさった雪の斜面(スキー場の中級者クラスの傾斜)をグングン登っていく。 <注意> サングラスに日焼け止めクリーム及びリップクリームは必須のアイテム (帰ってからしばらくすると、唇がタラコのように腫れあがってしまった管理人より) |
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最初の休憩場所までは一気に登った。 ザックを降ろし後ろを振り返ると、 眼下に小さくテント群が見え、 正面には奥穂高岳(3190m)から吊り尾根の先に 前穂高岳(3090m)、さらに 前穂の独特な連続した北尾根(1峰〜5峰・・・)が、 真っ青な空を背景にして、言葉が出ないくらいに美しい。 |
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何度もここ(穂高)に来る理由がわかるでしょう! ・・・Fさんの言葉 経験の少ない私の中では最高の(魂が震える)感動。 |
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北穂の東稜(通称ゴジラの背)には、 数人の登山者がはりついているのが見え、 ザイルを操作している声が時々響いていた。 |
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北穂沢の後半の急斜面を登りきれば、 北穂直下のコルに出る。 大岩の影に一張りのテントがあり、 大岩の左側を先に進めば涸沢岳(3110m)を経由して 奥穂へのルートのようです。 |
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我々は右の岩場を登り北穂の山頂へ、 岩場でのアイゼンは十分慎重に歩き、 あっという間に山頂到着(8:30)、 360度の大展望を満喫し、 槍ヶ岳をバックに記念撮影、 すぐに北穂高小屋(山頂から歩いて数歩)に、 |
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私は帰りの下りに集中したいので、 ビールは見るだけ・・・ |
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小屋の入口を先に進むと、 槍ヶ岳へと続くダイナミックな稜線、 ←足元には大キレットが ナイフリッジのように細く急激に落ちているのが覗け、 見るだけでも恐い。 |
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大キレットはあまり見ないようにして、 そのはるか先に少し右に傾いた槍ヶ岳(3180m) の穂先が懐かしい。 |
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(帰り)最初の下りは慎重に、 後半の斜面では思い切って尻制動 (ピッケルでブレーキをかけながら尻で滑り) 下りの時間が随分短縮出来たようです。 ←Mさん、お疲れ様!(涸沢小屋にて) |
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(テント撤収中) 右は長野県警の大型ヘリで、 風圧で数張りのテントを吹き飛ばしていた。 その後、関係者の方がお詫びに来ていました。 |
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涸沢ヒュッテ特製のラーメン |
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昨日の思い切った休養が、足の痛みを完全に回復したようです。 無理をして奥穂高に挑戦しても、たぶん、途中でリタイヤしていたと思います。 北穂高岳への無事登頂を祝って涸沢小屋で乾杯をし、 テントを撤収して涸沢ヒュッテで最後の昼食、感動の穂高に別れを告げた。 ・ ・ ・ 涸沢ヒュッテさんの公式HPはこちら 北穂高小屋さんの公式HPはこちら 涸沢小屋さんの公式HPはこちら |
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○ 最後に 涸沢から仰ぎ見た穂高は、大変雄大でとても美しく(天候さえ良ければですが)、テント泊ではなく小屋泊まりにすれば、荷も軽くてすみ、横尾からの約3時間の登りさえ我慢すれば、(誰でも)素晴らしい穂高を堪能することが出来ると思います。3日の涸沢の下りの時には非常に多くの登山者の方とすれ違い、5月の穂高が特別な登山者のみの山域ではないな〜と思いました。 Fさん、Mさんは3シーズン用のシュラフを持参、私は冬用(多少重くてかさばりますが)を持っていきました。お二方の話を聞くと、やはりこの時期は冬用がいいようです。 涸沢でのテント泊ですが、二つの山小屋(涸沢ヒュッテ・涸沢小屋)に近いし、山小屋で食事も出来(今回は朝食と夕食及び行動食は持参)、水も無料で確保出来ます、トイレも清潔で(チップは必要ですが)快適に過ごせました。 ○ 個人的な事(反省) 私は、徳沢を過ぎた辺りから(これが後々地獄の歩荷になろうとは、この時は夢にも思いませんでした)、左足ももの付け根に痛みが出て、横尾から涸沢ヒュッテまでの登りは痛くて足が上がらず、(初めて味わう)とても辛い登りでした。今思えば、事前に十分ストレッチをしていなかったせいか、あるいは重い荷を背負ったトレーニングが足りなかったのか、原因は不明ですが、そのせいで、翌(2日)の奥穂高岳への挑戦は断念し、仲間に迷惑をかけてしまいました。また、北穂沢の登りの途中では、不覚にもデジカメを紛失してしまい(真っ青・・・顔が)、後から登って来られた登山者の方が拾得されていて、無事私の手元に戻りましたが・・・(感謝) |
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