5月例会 残雪の穂高岳山行報告                   2012.5.13 記

◇ 日程    2012年5月2日()〜5月6日()

山行形態  上高地から涸沢ヒュッテ泊にて、穂高連峰の登山

   交通機関  マイカー

   会費    万円

   参加者   藤(CL)、村(会計)、内(記録)

   アプローチ

〈行き〉5/2 山の会事務所 18:50集合

       事務所‐‐‐防府東IC‐‐‐小谷SA‐‐‐竜野西SA‐‐‐菩提寺SA
       19:00    19:15            22:40      1:50

       ‐‐‐かわしまSA‐‐‐飛騨清見IC‐‐‐平湯温泉‐‐‐上高地
           4:00               6:30     7:00

 〈帰り〉5/6 

       上高地‐‐平湯温泉‐‐飛騨清見IC‐‐‐関SA‐‐‐多賀SA
       8:00    8:30            10:40    11:40

       西宮名塩SA‐‐‐吉備SA‐‐‐宮島SA‐‐‐防府IC‐‐‐事務
       13:00        15:10            18:15    18:30

   コースタイム

53 上高地………明神館………徳澤園………横尾山荘………涸沢ヒュッテ(泊)
          7:30~8:10  9:04        10:06      11:15~12:00      15:10

        54 涸沢………穂高山荘………奥穂高岳………穂高山荘………涸沢ヒュッテ(泊)
          7:00   9:00~9:15   10:47   12:10~13:00    15:20

        55 涸沢………北穂高岳………涸沢ヒュッテ………横尾山荘………上高地(泊)
         4:50   8:579:15  11:45^12:00    14:30        18:00

   個人装備 重登山靴、アイゼン、ピッケル、長袖シャツ(ウール)、ズボン(ウール)、ソックス(予備)
      冬用下着、手袋、帽子、サングラス、セーター(薄手)、日焼止めクリーム、
     カッパ、ザック(カバー)、スタッフバッグ、ベルトポーチ、、ヘッドランプ(予備電池,)
      洗面用具、ストック、テルモス、地図、コンパス、カメラ、保険証写し、着替え、
      ハーネス、テープ(大、小)、カラビナ2、行動食(2食) 、ヘルメット、スパッツ

◇ 共同装備 ザイル、救急薬、ETCカード

◇ 宿泊   涸沢ヒュッテ    09090022534   ¥9,000
       西糸屋山荘   п@0263952206    9,750

◇ 記録
53日(木)雨
 山陽道〜名神高速〜東海北陸道〜飛騨清見ICで降り平湯温泉(7:30)、低公害バスで安房トンネルを抜け小雨降る上高地バスターミナルに到着(8:00)。ターミナル2階のレストランで豪華な朝食とトイレを済ませ、傘をさして河童橋へ向かう。
 残念ながら河童橋から見る久しぶりの穂高の峰々も霞んでいた。
 河童橋〜明神館〜徳沢園と、ときおりウグイスの囀りも聞きながら快適に歩く。徳沢園を過ぎた辺りから、梓川の河原に出来ている道を歩き、ほどなくして横尾に着く、ここで昼食休憩。
 (12:00)横尾大橋を渡り、涸沢まで予定では約3時間の登り。横尾谷の樹林帯の中をしばらく歩き、巨大な屏風岩を左に見える所で最初の小休憩。本谷橋(今の時期は支柱のみ)を過ぎ、一歩一歩涸沢雪渓をつめていく。
 途中何度か休憩し、ようやく涸沢ヒュッテのコイノボリが見えてきても、実はここからが遠い・・・。
 
ヨレヨレになってようやく涸沢ヒュッテに到着(15:10)。売店横の展望デッキで、喉を潤しながら仰ぎ見る絶景は、北穂も前穂も山頂こそ見えないが、涸沢カールの雄大なスケールは7年前と全く変わらない。

54(金)晴れのち曇り
 6:30穂高山荘を目指してザイテングラードを登る。長くてつらい上りだが、時々足を止めては周りの景色に疲れを癒す。左側は美しい前穂のT〜X峰、正面顔を上げれば、列をなしている登山者の先に涸沢岳や涸沢槍が見えるのだが、残念ながら今日はガスの中。
 
息を切らしながら穂高山荘到着(9:00)、生憎小雪交じりの真冬の様相、時々見える奥穂高岳へ通じる急峻な岩場には、何組ものパーティが取り付いている。穂高山荘で私は熱いおしるこ(400円)を注文、甘くて美味しい。
 トイレに行き、いよいよ奥穂高岳へ挑戦、ハーネスを装着すると気持ちも引き締る。降りてくる登山者をかわしながら岩場を越えた先に、急斜面を多くの登山者が後ろ向きに、ピッケルを雪面に突き刺しながらキックステップで降りてくるのが何だか異様な光景に見えた。
 (10:45)奥穂高岳(3190m)山頂は何も見えない、やっと登頂できた喜びも早々に、記念写真を撮ってもらい下山開始。最初の急斜面ではFリーダーにザイルで確保してもらいながら降下する。二番手はMさんがプルージックで降りてくる。下で私がFリーダーを確保するのだが、支点を確保するのにもたもたしてFリーダーの激が飛ぶ、Mさんにテープを借り何とか確保しつつ直にFリーダーが降下してきた。
 (12:00)穂高山荘到着、ホッとすると共に昼食休憩。
 
連泊の涸沢ヒュッテでは、強風が吹き荒れ何だか寝むれなかった・・・。

55日(土)曇り午後晴れ
 朝食は前夜に弁当注文、4時起床、(5:00)北穂高岳に向けて出発する。テント村を通り涸沢小屋を左に見て北穂沢に取り付くと、多少べとつく雪の斜面をゆっくりと登る。時々後ろを振り返ると、眼下には小さくテント群、その右には前穂高岳(3090m)の北尾根が、曇天な空を背景にしても美しく、56のコルに向かう数組のパーティが小さく見えた。
 今日の目的、北穂高岳東稜(通称ゴジラの背)へは、右にトラバースしなければならず、予定変更し、深いガスの中喘ぎながらこのまま直登を続けることしばし、途中雪崩の巣を横切り、ようやく北穂へ続くコルに着く。
 コルから右に暫く登ると北穂高岳の山頂(8:30)。昨日同様北穂高岳山頂はガスに包まれ周りは何も見えない、登頂記念写真を撮ってもらい北穂高小屋へ急ぐ、ここで休憩。
 北穂高小屋の屋根から時々音を立てて滑り落ちる雪塊が何だかとても印象的だった。
 コルからの急峻な下りは特に慎重に下った。リーダーが先頭を切って踏み跡をつけたその道筋を、多くの登山者が登って来るのが不思議に思えた。

 (11:45
無事涸沢ヒュッテに下山、軽い昼食。休憩も程々に横尾に向けて下山開始する。
 横尾(14:30)〜徳沢園(15:45)〜明神館(17:00)〜
西糸屋山荘18:00)、さすがに13時間にも及んだ行程は疲れた・・・。

最後に
 同行のお二人の叱咤激励のお陰で、無事目的も達成でき、久しぶりに充実感・達成感に満たされた山行となりました。途中苦しくて何度も下山したいと思いましたが、最後まで諦めなくてほんとうに良かったと思っています。
 20075月に同じように穂高山荘まで登り、天候悪化とはいえ奥穂高岳への登頂を諦めた借りをようやく返せたようで、夢を一つ叶えることが出来ました。
 ただ、私はザイテングラードの下りと、北穂沢の下りで、バランスを崩して数m滑ってしまいました。幸い同行のMさんや他の登山者に危害を及ぼすこともなく済みましたが、一歩間違えば危なかったと思います。
 後日、この山域で死亡事故も報じられています、詳細はわかりませんが、運不運や天候、何よりも普段のトレーニングが自信につながり安全の要となるように思えてなりません。
 また、帰りの道中、珍しく渋滞にも殆ど遭遇せず、明るいうちに帰郷出来たことも特筆すべきことでした。
                                  同行のお二人には心から感謝!